9月例会 核兵器禁止条約の意義と課題について

9月例会


日時:2017年9月2日(土)10:00〜12:30
内容:
核兵器禁止条約の意義と課題について 発表ファイル
報告:岡本良治氏

<報告>

岡本氏は,はじめに,核兵器禁止条約の意義と課題について以下のようにまとめられた.
(1)核兵器禁止条約は,軍事力による国家安全保障概念を実現する道具としての核兵器を全面的に禁止した歴史的快挙であり,核兵器の廃絶を直接に目指すわけではないが、非合法化する条約である.
(2)核兵器禁止条約は,国家安全保障概念の中心的戦略としての核抑止論を
人道的な見地から否定した.
(3)核抑止論の補完政策としての拡大核抑止論(=核の傘論)の有効性については実証的な裏付けは十分ではない.日米安保条約に核兵器使用は明記されてはいない.
(4)核抑止論のより深い理論的批判とともに現在の具体的な課題(北朝鮮による核ミサイル開発問題など)にも説得力のあるアプローチが必要である.

その上で以下の項目について詳細に報告された.
§1 はじめに
§2 核兵器禁止条約の意義と課題
§3 国家安全保障の中心政策としての「核抑止論」の系譜
§4 核の傘ー期待と幻想ー
§5 当面する課題-ミサイル攻撃・ミサイル防衛論の虚実ー

報告の詳細については上の発表ファイルを参照されたい.

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