4月例会 玄海許可処分の審査請求&軍学共同反対について

4月例会


日時:2016年4月29日(土)10:00〜12:30
内容:
(1) 玄海原発許可処分の審査請求について(報告:北岡逸人氏)
    
発表ファイル
   (2) 軍学共同反対について(報告:豊島耕一氏)
レジュメ

<報告>

 はじめに,北岡氏より「玄海原子力発電所の発電用原子炉の設置変更の許可処分」に対する審査請求書を原子力規制委員会に送付したことの説明があった.審査請求とは,行政処分などに不服がる場合に請求できるものである.審査請求が認められれば,その行政処分(今の場合は,玄海原発3,4号炉の設置変更許可処分)は取り消されることになる.裁判では,司法機関に行政処分の違法性を問うことになるが,審査請求では,行政処分を行った当事者以外の行政機関に行政処分の違法性あるいは不当性を問うことになる.裁判に比べて簡易であり経費は安く,かつ迅速であることが期待される.審査請求は単なる抗議や意見表明ではなく,法的根拠のある不服申立てで詳しく解説した「問題点」が公的資料に残る点に意義がある.

 次に,豊島氏により「軍学共同反対について」の話題提供があった.






玄海原発の設置変更許可処分に対する審査請求

玄海原発の設置変更許可処分に対する審査請求


2017年4月17日,福岡核問題研究会の有志は,行政不服審査法に基づいて,「玄海原子力発電所の発電用原子炉の設置変更(3号及び4号発電用原子炉施設の変更)の許可処分」に対する審査請求書を以下のように原子力規制委員会に,送付した.審査手続き中に再稼働が行われないように,許可効力の執行停止も求めた.

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審 査 請 求 書

2017(平成29)年4月17日

原子力規制委員会 御中

1.審査請求人及び総代の氏名及び住所等
  別紙「審査請求人一覧表」及び「総代の選任届出書」を参照。
2.審査請求に係る処分
  玄海原子力発電所の発電用原子炉の設置変更(3号及び4号発電用原子炉施設
  の変更)の許可処分
 (平成29年1月18日。原規規発第 1701182 号)
3.審査請求に係る処分があったことを知った年月日
4.審査請求の趣旨
  「2.記載の処分を取り消す」との決定を求める。
5.審査請求の理由
  本件処分の審査基準及び審査内容に違法性・不当性がある。理由の詳細は別紙
  「資料」を参照。
6.口頭意見陳述会の開催及び質問
  希望する。質問内容の詳細は別紙「質問事項一覧表」を参照。
7.執行停止の申立て
  執行停止を申立てる。
8.処分庁の教示内容
 ・当該処分が不服申立てをすることができる処分であるか ⇒ できます。
 ・不服申立てをすべき行政庁 ⇒ 原子力規制委員会になります。
 ・不服申立てをすることができる期間 ⇒ 処分があることを知った日の翌日から
  起算して三月です。
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なお,「審査請求の理由詳細」を説明する別紙資料(以下参照)については,同日,電子メールでpdfファイルとして送信した(4月21日,一部訂正).

資料(1)原子力利用における国際的な基準ついて
資料(2)原子力防災の有効性が全く検証されていな問題について
資料(3)過酷事故時の水蒸気爆発リスク対策において瑕疵がある
資料(4)再臨界の可能性について
資料(5)通常運転時の健康被害について全く検討していない
資料(6)審査書(案)に対する御意見への考え方問題
資料(7)原発等を破壊行為から守る対策について
資料(8)基準地震動の設定値の問題
資料全体

この審査請求に関して佐賀県庁記者クラブで記者会見を行ったところ,NHKをはじめとして数社の記者に集まって
いただいた.NHKのニュース番組で放映したものが,以下のYouTubeで見ることができる.
https://www.youtube.com/watch?v=Jl6zYv1Itlg

kaiken201704a

また,翌日(4/18)の朝刊で佐賀新聞をはじめ朝日新聞,毎日新聞,読売新聞,西日本新聞が私たちが記者会見で発表した内容を記事にした.それらの記事は以下の通り.
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(佐賀新聞,写真入り)

nisinihonshasin
 

 九州電力玄海原発3,4号機(東松浦郡玄海町)が,新規制基準に適合すると認めた原子力規制委員会の許可は不当だとして,大学の元教員や医師らでつくる「福岡核問題研究会」の有志は,規制委員会に異議を申し立てる審査請求をすることを決めた.
 研究会の有志5人が,行政不服審査法に基づき,許可の取り消しや,執行停止(再稼働の停止)を求める.審査期限の18日までに手続きする.
 理由として,福島第一原発事故の後,フランスは総勢300の緊急対応部隊を新設したが,日本の新規制基準には対応する措置がなく,「世界基準に程遠いこと」や,規制委がそもそも重大事故時の住民避難などの対策の有効性を審査の対象にしていないことが,「法律が求める責務からの責任逃れであり違法」などと主に8項目を挙げている.
 研究会メンバーが17日,佐賀県庁で会見を開き,豊島耕一佐賀大学名誉教授は,「県議会は安全が認められたとしれいるが,実際には程遠い状況」と批判した.(川﨑久美子)

(朝日新聞佐賀地方版)
 原子力規制委員会が九州電力玄海原発3,4号機(玄海町)について新規制基準を満たすとする設置変更の許可を出したのに対し,学術経験者ら5人が17日,県庁で会見し,行政不服審査法に基づき,許可取り消しを求める審査請求と,許可処分の執行停止を申し立てると発表した.
 5人は学識経験者などでつくる福岡核問題研究会の有志.1月に出された許可について,事故時の住民避難を対象にしていない▽水蒸気爆発対策が不十分▽通常運転時の健康被害について検討していない▽原発を破壊行為から守る対策に不備がある▽基準地震動に設定値に問題がある−−などの理由から取り消しを求めている.請求人の岡本良治・九州工業大学名誉教授(原子核物理学)は,何重にも安全対策を取るという深層防護の考え方について,国際的基準に照らして不備を指摘.「政府などは『世界最高水準』というが,そうではない」と,許可の取り消しを訴えた.

(毎日新聞佐賀地方版)
 原子力規制委員会が新規制基準に適合した判断した九州電力玄海原発3,4号機(玄海町)の設置変更許可について,九州大名誉教授らが17日,許可の取り消しを求める審査請求書を規制委に出すと発表した.
 審査請求は2016年4月に見直された行政不服審査法に基づくもので,従来の異議申し立てに当たる手続き.
 審査請求書は九州大の三好永作名誉教授や佐賀大の豊島耕一名誉教授ら5人で提出するという.許可の取り消しを求める理由について,原子力利用の国際的な基準を満たしていない▽原子力防災の有効性が全く検証されていない▽水蒸気爆発のリスク対策に瑕疵がある▽原発を破壊行為から守る対策が不十分−−など8項目にわたって挙げている.(石井尚)

(読売新聞佐賀地方版)
 九州電力玄海原子力発電所3,4号機(玄海町)の再稼働を巡り,大学の研究者のOBらでつくる「福岡核問題研究会」(世話人=三好永作・九大名誉教授)の有志は17日,原子力規制委員会に対し,規制委が1月に出した「原子炉設置変更許可」を取り消すよう求める審査請求を行うと発表した.
 請求は17日付.5人が県庁で記者会見して明らかにした.審査請求は行政不服審査法に基づくもの.審査請求書では▽規制委が九電に求める安全審査が不十分で,国際基準から逸脱している▽原子力防災の有効性が検証されていない −−など8項目にわたって挙げている.

(西日本新聞佐賀地方版)
 脱原発を求める大学名誉教授らでつくる「福岡核問題研究会」は17日,行政不服審査法に基づいて,九州電力玄海原発3,4号機(玄海町)の安全対策をまとめた「設置変更」の許可を取り消すよう求める審査請求書を原子力規制委員会に送付したと発表した.
 審査請求書は,①重大事故時の住民避難など原子力防災対策が検証されていない ②再臨界の可能性についての審査が不十分 ③航空機の激突に対して現実的な検討,対策がない−−ことなどを挙げ,原子力規制委の審査内容に違法性や不当性があると主張している.
 審査請求書は研究会メンバー5人の連名.審査手続き中に再稼働が行われないように許可の効力の執行停止も求めている.(長田周三)
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