8月例会 新型コロナ感染症に関する最新情報

8月例会


日時:2020年8月29日(土)10:00〜12:00
話題:新型コロナ感染症 COVID-19 に関する最新情報
   (話題提供:森永 徹氏)  
発表資料

<報告>

本例会については,会誌『日本の科学者』12 月号の「科学者つうしん」欄への寄稿を要請され以下の原稿(22 字×31 行)を作成したので,それを例会報告とする.

福岡核問題研究会は,8 月29 日,オンライン研究会を開催し,森永徹氏に標題の話題提供をしていただいた.ホットな話題であったこともあり,いつもより多めの11 名の参加者があった.COVID-19 に関連する論文数は指数関数的に増加しており,2020 年の7 月分だけで2 万本を超えたと言われているという.それらの最新の論文をもとにして,森永氏はCOVID-19 の感染者数と致死率,症状,後遺症,感染経路,潜伏期間,感染可能期間,検査法,未知の要因(ファクター
X),感染防止などについて詳細に報告された.

COVID-19 患者の80 数%は発熱し,約半数は味覚を変化させる.COVID-19 の死亡率はSARS(約11%)やMERS(約35%)に比較して低く約2%であるが急速に蔓延した.後遺症として,睡眠障害の他に不安感や恐怖感などの心理的機能障害を起こす例が60%前後あった.唾液検体による検査は,検体採取が簡単で医療従事者への感染防止となるだけでなく,検出感度も高く優れている,などさまざまな事例が報告された.また,免疫能は加齢とともに低下し,易感染性や発癌
の原因となるが,適度な運動をすることで免疫力をあげることができると紹介があった.具体的に名前を挙げ紹介された原著論文は50 報にわたった.

最後に,マスクの粒子捕集効果についての奥田知明教授(慶應大)の実験結果(ネット上に動画あり)を紹介された.サージカルマスクに比べて,アベノマスクはそのままで使うと20 数%しか捕集できないが,キッチンペーパーを4重にはさんで使用するとサージカルマスクと同等の粒子捕集効果があるという.
                         (福岡支部,三好永作)

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