公開質問Q9と九電の回答

<公開質問Q9>

原発の再稼働には世代間倫理についての問題もあると考える.原発の稼働により発生する使用済み核燃料などの高レベル放射性廃棄物は,一私企業(九州電力)の利益のために作り出されるものであるが,この管理保管には10万年余を要する.これ以上の高レベル放射性廃棄物を「負の遺産」として,未来の世代に残すことは世代間倫理に反する.この大地は私たちの「子孫からの借りもの」であり,再稼働により「負の遺産」を増やすことは子孫への犯罪的な行為で許されない.この点を九州電力はどのように考えているのか?

<Q9に対する九電の回答>

高レベル放射性廃棄物は地層処分を行う方針としております.この地層処分とは,しかし日本では法律で300メートルより深い地層に高レベル放射性廃棄物を人工バリアを施したうえで処分し人間の生活環境に影響を及ぼさないように,長期にわたり安全確実に閉じ込め処分する処分方法です.人間による長期管理の継続は困難であることから,最終的には人間による管理がなくなったとしても安全に処分できる方法として選択されたものが地層処分です.地層処分は深い地層の岩盤が本来持っている物質を閉じ込めるという性質を利用して高レベル放射性廃棄物を生活環境から離れた地下深部に隔離して,その管理を最終的に自然に委ねる方法です.恒久的な人間による管理が必要ないということで,将来世代に管理の負担を負わせることはないと考えています.当社としては,原子力発電所については安全性の確保を大前提にエネルギーセキュリティー面や地球温暖化対策面等から,その重要性は変わらないと考えており,原子力発電所のさらなる安全性・信頼性向上に取り組んでいくとしています.
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