公開質問Q8と九電の回答

<公開質問Q8>

規制委の審査内規である「火山影響評価ガイド」では,160 km火山を検討対象として,火山の噴火にともなう火砕流が原発に到達する可能性が十分小さいと評価できない場合には,原発の立地は不適であるとしている.その噴火の規模が推定できない場合には,過去最大の噴火を想定するとしている.そして,去る12月13日の広島高裁判決では,伊方原発から130km離れている阿蘇カルデラの約9万年前の噴火で「火砕流が伊方原発敷地に到達した可能性が十分小さいと評価することはできない」として,「伊方原発の立地は不適」と判断し,四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを命じる決定を出した.この広島高裁の決定を基準に考えれば,玄海原発も川内原発も阿蘇カルデラからの距離が伊方原発の場合と同程度であることから,九州電力の「2つの原発の立地は不適」と判断されることになる.この点を九州電力はどのように考えているのか?

<Q8に対する九電の回答>

当社は,九州のカルデラ火山について,噴火履歴の特徴やマグマ溜まり状況などを検討し,いづれのカルデラ火山も運用期間中に破局的に噴火が発生する可能性は極めて低いと評価しており原子力発電所の安全性に問題はないと考えています.さらに自然現象の仕方を踏まえた,万が一の備えということで,カルデラ火山の活動状況に変化がないことを継続的に確認するためのモニタリングを行い,火山専門家との助言を受けながら行っています.なお,5つのカルデラ,阿蘇カルデラ,加久藤カルデラ,小林カルデラ,姶良カルデラ,阿多カルデラ,鬼界カルデラについては,原子炉施設保安規定に基づき平成28年度については6月9日,平成29年度は30年の6月15日に活動状況に変化がないと評価し結果を公表しています.
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