<3.11>2周年原発シンポジウム

<3.11>2周年原発シンポジウム

原発ゼロ社会をめざして


私たち日本国民は,東北地方太平洋沖地震に端を発した福島第一原発事故からまもなく2周年を迎えます.この事故は,原発事故はいとも簡単に起きること,そして,地震国日本には安全な原発はそもそも存在しないということを私たちに教えてくれました.現在でも16万人におよぶ人々が避難生活を余儀なくされているだけでなく,年間の被ばく線量が数ミリシーベルトに及ぶような地域に残り生活されている人々もいます.このようなかたちで放射能汚染による被害は現在でも進行しています.原発事故が起こした問題の多くは未解決のままです.
事故から2周年を迎えるにあたって,今回のシンポジウムでは,低線量被ばく,内部被ばくによる健康影響についてどのように考えればよいのか,原発を監視する役割を持っている原子力規制委員会はどうあるべきなのか,また,原発ゼロ社会をめざすうえで玄海訴訟はどの程度有効なのか,などについて第一線で活躍されているそれぞれの専門家の講演を聴き,認識を深めるシンポジウムを企画しました.このようなことに関心をお持ちの皆様の多数のご来場を期待します. 
ただし,会場の広さの制限から,先着90名までに限らせていただきます.




日 時:2013年3月3日(日曜日)開場13:30 開始14:00〜17:00
場 所:久留米大学 福岡サテライト(大丸東館エルガーラ6F)
内 容:
(1)あいさつ 5分 小早川義尚(JSA福岡 事務局長,九州大学教授)
(2)高岡 滋(神経内科リハビリテーション協立クリニック,医師) 60分 
レジュメ
  
「低線量被曝、内部被曝による健康影響」  講演の録画Youtube
(3)吉岡 斉(九州大学教授,副学長) 60分 
レジュメ
  
難航する原子力安全規制改革      講演の録画Youtube
(4)近藤恭典(福岡第一法律事務所,弁護士) 20分
  
「九州玄海訴訟 取り組みの現状」     講演の録画Youtube
(5)休憩(5分)
(6)質疑討論(30分)

<録画>を起動するまでには少し時間がかかりますので,しばらくの間我慢して下さい.
参加費:無料
事前の参加申込は不要です

主 催:日本科学者会議福岡支部
共 催:
「原発なくそう!九州玄海訴訟」弁護団

連絡先:小早川義尚 九州大学大学院理学研究院
電 話:092-642-3901
メール:
kbykwrcb@kyushu-u.org

【報告】
3月3日(日)は,60名以上の参加で内容のあるシンポジウムでした.
レジュメおよび当日の講演に用いたpptファイルをそれぞれ講演題目にリンクしています.講演題目をクリックすればそのpdfファイルがダウンロード出来ます.
会場で集めたカンパは,27,922円になりました.有り難う御座いました.

<講演する高岡滋氏>
高岡

<講演する吉岡斉氏と講演を聴くシンポジウム参加者>
吉岡

【アンケートの結果】 参加者の6割からアンケートが寄せられました

(1)あなたの性別を選んでください
  a. 女性(38%)   b. 男性(62%)
(2)あなたの年代を選んでください.
  a. 10代 (0%) b. 20代 (0%) c. 30代 (5%) d. 40代 (14%) e. 50代 (16%) 
  f. 60代 (41%) g. 70代以上 (24%)
(3)このシンポジウムを何で知りましたか.
  a. 友人・親族 (24%) b. 新聞 (0%) c. ウェブサイト (16%) d. メール (41%) 
  e. チラシ (5%) f. その他 (19%)
(4)このシンポジウムの感想を次から選んでください.
  a. 大変有用であった (76%) b. まあまあであった (11%) 
  c. あまり有用でなかった (0%) d. 無回答 (14%)
(5)過去3回原発シンポジウムを開催しましたが,どれかに出席されたましたか.
  a. それらに参加したことがある (49%)  b. 今回が初めて (51%)
(6)今後,シンポジウムで取り上げてほしいテーマは何ですか(複数選択可).
  a. 放射線被曝の健康被害 (46%)  b. 原子力行政の今後の方向性 (43%)
  c. 原子力発電の危険性 (30%)   d. 再生可能エネルギーの展望 (65%)
  e. その他 (14%)

(7)その他,ご自由にお書きください.
(記載いただいたものをすべて以下に載せ,必要なものには回答をしました)

・僕ら30代以下の世代がもっともっと関心を持って,すべて自分たちの身にふりかかる事なんだと認識し,運動を広げていかなければいけないと強く思いました.一人一人の小さいけれど,諦めずにやっていきたいと思いました.(30代,男性)

・貴重な勉強の機会をいただきました.ありがとうございます.いま懸念していることは,首都圏の土壌汚染の実態(キエフ以上という話も聞きます)と海産物のストロンチウム汚染や生体濃縮(なぜ調査されないのか)などです.(40代,男性)

・市民への提言を常に発信してください.(60代,男性)

・会場が判りにくい.企業棟入口エレベータと指示すべし.「エルガ−ラ6F」では大変迷わされた.(70代以上,男性)
(【回答】webサイトやビラでの案内では地図に入口を明示していたのですが,メールなど文字だけの案内では,「国体道路側のオフィス棟入口から入る」と書いておくべきでした)

・2周年原発シンポジウムにふさわしい内容で参加してよかったと思います.ありがとうございました.各電力会社がどのように国民・地元住民等をだまして原発を推進してきたかをふり返り,また,現在どのようにして再稼働させようとしているのか,そのメカニズムを明らかにして話していただけたらと思います.表面的にわかっているようで,充分に科学者の立場から語られていないように思います.日本企業による海外からのウラン買い付けの傾向などにも関心があります.(40代,女性)

・自民党が政権復帰して,また原子力を復活されるのではないかと不安です.既得権益だけで働いている政府・企業・学者等は,自分の子や孫の未来に責任を取らないことに,憤りを感じます.(50代,女性)

・科学者会議主催なので理論的で専門用語が多く,一息には,頭に入りません.母親として唯一こだわるのは,「人の命にとってどうなのか」ということで,むずかしい理論や法整備のナンタラカンタラは,ほとんど押した倒したい気分です.九大は電事連から金をもらったのですから,その事にに一言ふれるべきではないでしょうか.各紙一面で報道されています.(60代,女性)
(【回答】確かに誰にも分かりやすい正確で平明な説明を心掛ける必要がありますね.ご指摘有り難う御座います.発信していく側にも努力が必要ですね.言われるように九州大学に原発推進派がいることは事実です.しかし,脱原発を目指すように世論を高めていき,未来に展望を持てる日本を作るためには,私たちがその方向で努力していくしかないですね)

・月1で行ってほしい.素人はまず知ることから...! さまざまな勉強会の告知を区役所などあらゆる情報告知場所に設置して多くの人に知らせてほしい.(30代,女性)
(【回答】月1回は少し準備の加減で難しいですが,数ヶ月ごとに開いていければと思います)

・吉岡斉氏の最後の方の話しで,とても気分が明るくなった(安倍政権が経済で失敗して交替する).子どもは別室に置いてもらえないか.講師の話が聞こえづらい.(60代,女性)

・また「3年後」にやりますと聞こえましたが(私の)「半年後」の聞き間違いと思います.とにかく出来る限りやってください.自分で勉強してますが,やはりそれだけでは不十分なので.同一テーマでも何度聞いてもいいし,講師がかわるとまた違いますのでよいと思います.(60代,女性)
(【回答】そうですね.今回が2周年だったので,1年後の3周年にも同様なものを開くというつもりで言ったのですが,1年後と言わず数ヶ月ごとに開いていければと思います)

・本日は有意義な講演有り難う御座いました.日本も早く原発をなくし,再生可能エネルギー(自然エネルギー)への見直しが必要だと思います.(60代,女性)

・即時原発ゼロを実現するために方法が明らかになっていないと思われるが,明確なビジョンが必要と思われます.それを検討していただきたい.(60代,男性)

・裁判に勝てなければ意味がないのでは?(50代,男性)
(【回答】そうですね.裁判には勝った方がよいには違いありません.しかし,裁判に勝ったからといって原発問題がすっかり解決するわけではありません.反原発の運動の盛り上がりが必要です.近藤弁護士が講演の中で言われたように,裁判はそのような運動を側面から支援するためにも闘われているのだと思います)

・吉岡副学長が今月立ち上げる反原発関連委員会の活動に期待したい.(60代,男性)

・自身のしっかりした立場をもって,広い観点からの講演で大変有用であった.(70代以上,男性)

・脱原発のための対策を検討するという「市民委員会」が創設されということで大変心強く思います.(70代以上,男性)

・原発・水俣・カネミなど事件・事故の本質を隠し,過小評価させる世論誘導がなされています.その実態を暴露する企画などを考えてください.サテライトの入口玄関を国体道路側と明確にしておいて下さい.大丸側から入ってビルの中をさまよう結果になりました.(70代以上,男性)
(【回答】webサイトやビラでの案内では地図に入口を明示していたのですが,メールなどでの文字だけの案内では,国体道路側と書いておくべきでした)

・今後の日本のエネルギーについてや原発問題における地質学的側面をテーマとして取り上げてほしい.数ヶ月ごとに原発関連の報告をお願いします.(60代,男性)

・人類の電力消費量の拡大は,人類が交流電源を手にしてから約150年間で異常なほどのスピードで増えてきた.その人類の電気エネルギーに大きく依存している現代文明をどう考えるか,それが本シンポジウムの今後のテーマの一つではないか.(70代以上,男性)
(【回答】ご提案のテーマは確かに,いまの私たちが考えなければならない大切なテーマであると考えます.適切なスピーカーがいれば推薦してください)

・日本科学者会議として「世間」に強く「脱原発」を発信していただきたい.(50代,男性)
(【回答】頑張ります)

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